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●ではどのように、民法を勉強するか
民法の学習方法については,既に触れてきましたが,ここでまとめてみましょう.民法は条文数が多く,難しい概念も多いため,学習には一定時間かかります.そこで,条文を頭から順番に学習していこう,とされる方もいます.ただ,この方法はあまり勧められません.それは,民法をはじめとした法律がパンデクテン方式という特殊な構造をとっているためです.パンデクテン方式とは,個別の規定(各則)をおく前に,他と共通する規定(総則)をおくという構造です.このため,全体が「総則→各則」を繰り返した構造になっているわけです.
●骨格を理解して後から肉付けするほうが、はるかに効果的で圧倒的に楽
やや細かい話になってしまいました.申し上げたいことはこうです.民法をはじめとする法律は,やや特殊な構造をし,かつ難解な概念が多いので,頭から順番に細かく勉強していくよりも,まず簡単に全体像(骨格)を理解し,基本概念をおさえた後,その上で,自分の必要度に応じて肉付けをしていく形で知識を身につけていく方がはるかに効果的だ,ということです.そして,この肉付けにあたるのが,細かい各条文の知識であり,その他の難解な概念であり,判例の知識にあたるわけです.そこで,必要に応じた知識をある程度身につけた後,運用能力(=思考力)の訓練(基本的にこの力は論述問題対策ですが,事例問題対策にも必要です.先述の通り,基本的な問題ながら宅建試験では事例問題が出題される点,注意してください)を行い,あわせてさらに深い知識を身につけていくというものが一般的な学習方法です.なぜなら,パンデクテン方式の特徴として,頭から勉強していくと,どうしても理解できない部分が出てきます.そして,多くの場合,その理解できない部分は,先の部分を学習することにより理解が容易になるのです.これは概念についても同様です.つまり,わからない部分が出てきた時,そこでわかるまで立ち止まるよりも,わからない部分はとりあえずそのままにして先に進んだ方が早道な場合が多いからです.また,事例問題を解く場合,骨格理解ができていない人には難問に見える問題でも,骨格理解ができていれば簡単に解くことができるのです.
このように,民法の骨格と基本概念をまず理解してしまう方が圧倒的に楽ですし,速いといえます.ただ,いかんせん,骨格理解の学習とは,一見,受験には直結していないように見えます.また,多くの時間がかかるような「感じ」がしますし,独学では難しそうです.このため,市販の対策本や予備校の講義などでは,この部分を敬遠しているのです.
「急がば回れ」といいます.「骨格理解と基本概念把握」は一見,この「回り道」に見えますが,民法の構造を考えた場合,むしろ「近道」といえるわけです.この点が最も強調したいところなのです.
では,具体的にどのような教材を使って,勉強すればよいか考えてみましょう.
●使いやすい教材について
宅建試験受験者としては,一刻も早く,受験参考書に着手したいところですが,ここはぐっとおさえて,なるべく薄く,記述の簡単な民法入門書を使うとよいでしょう.ポイントは,これらの本はあくまでも骨格理解と基本概念把握と割り切って,理解できない部分があっても,かまわずどんどん先を読み進めていくことです.具体的には次の文献をお勧めします.
以上、何かの参考になれば幸いです。
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