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宅建講座「過去問に学ぶ民法」 バックナンバー
第1回 テーマ「意思表示(民法総則1)」 平成16年(2004年)度宅建試験問1(問題文表示

7-B.更に選択肢3,選択肢4を見る


 それでは,改めて選択肢を見てみましょう.

 まず,選択肢3です.

選択肢3. Aが,Cの詐欺によってBとの間で売買契約を締結した場合,Cの詐欺をBが知っているか否かにかかわらず,Aは売買契約を取り消すことはできない.

 「Aが,Cの詐欺によってBとの間で売買契約を締結した場合,Cの詐欺をBが知っているか否かにかかわらず,Aは売買契約を取り消すことはできない.」Aが表意者,Bが相手方,そしてCが第三者です.つまり,表意者Aが第三者Cの詐欺によりなされた意思表示は,相手方Bがそのことに対して善意でも悪意でも,表意者Aは取り消すことができないというのは,○ですか,×ですか,という問題ですね.

 これは96条第2項に規定されていました.同規定は,「相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては,相手方がその事実を知っていたときに限り,その意思表示を取り消すことができる.」で,要は相手方が第三者Cの表意者Aへの詐欺の事実を知っていた場合に限り,取り消すことができるわけですから,「善意でも悪意でも取り消すことができない」とする本肢は誤り=×です.

 続いて,選択肢4ですね.

選択肢4. Aが,Cの強迫によってBとの間で売買契約を締結した場合,Cの強迫をBが知らなければ,Aは売買契約を取り消すことができない.


 「Aが,Cの強迫によってBとの間で売買契約を締結した場合,Cの強迫をBが知らなければ,Aは売買契約を取り消すことができない.」とあります.これは,強迫の問題ですから,96条第1項の問題です.同規定は「詐欺又は強迫による意思表示は,取り消すことができる.」とあるのみです.つまり,相手方が善意とか悪意とかといった条件は一切ついていません.要は善意であろうとなかろうと,悪意であろうとなかろうと強迫による意思表示は取り消すことができる,としているわけです.従って,「〜知らなければ,Aは売買契約を取り消すことができない.」とする本肢は誤り=×ということになります.

 以上により,本問題の解答は「2」となるわけです.

 さて,今回の講義は以上です.今回の問題は,民法の条文のみの知識があれば解答可能でしたね.今後もこのやり方で検証していきましょう.

 お疲れ様でした.
 次回,第2回(4/11更新)のテーマは「制限行為能力者(民法総則2)」の予定です.

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1. テーマ「意思表示(民法総則1)」
2. 問題文(H16宅建問1)
3. 問題文から、ここまでわかる

4. 選択肢1 を見る
 4-A. 民法93条【心裡留保
 4-B. 再び選択肢1を見る
5. 選択肢2 を見る
 5-A. 民法94条【虚偽表示】
 5-B. 再び選択肢2を見る
  5-C. 民法93条と94条の違い
6. 選択肢3 を見る
 6-A. 民法95条【錯誤】
  6-B. 民法93条-96条
7. 再び選択肢3と選択肢4を見る
 7-A. 民法96条【詐欺又は強迫】
 7-B. 更に選択肢3、4を見る

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