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さっそく内容を検討してみましょう.まず,基本的な用語を確認しておきます. これは覚えておいていただきたいのですが,この@Aというのは「項(コウ)」と言います.つまり,「民法94条第1項によると〜,また,同条第2項では,〜」といった使い方をするわけです. それでは内容に入ります. ■第1項から見てみましょう. 「相手方と通じてした虚偽の意思表示は,無効とする」とあります.この条文はわかりやすいですね.表意者と相手方が通じて,つまり通謀して=グルになってした嘘の意思表示は無効だ,というわけです. ■第2項を見てください. 「前項の規定」とありますね.これは,当然,第2項の前に書いてある94条第1項の規定の意味ですから,内容的には「表意者と相手方がグルになってした嘘の意思表示」ということです. 今更ですが念のため用語の確認をしておきましょう. ■「善意」 「知らない」という意味ですね. ■「第三者」 表意者(本人)と相手方以外で当該契約に関係してきた人です. すると,「善意の第三者に対抗できない」というのは,「事情を知らずに,この取引に関わってきた人には主張できない」と言いかえられます. 続けてみましょう. 「94条第1項の規定による表意者と相手方がグルになってした嘘の意思表示の無効は,事情を知らずに,この取引に関わってきた人には主張できない」となります.この場合,「事情」というのは,この件の意思表示は,「表意者と相手方がグルになってした嘘の意思表示だった」という意味で,この取引に新たに加わってきた人が,表意者と相手方がグルになって嘘の意思表示をしたなどという事情を知らなかったというわけです. そういった「善意の第三者」には,「虚偽表示だから,この契約は無効だ」という主張はできない,言い換えれば,契約は,有効に成立する,と言っているわけです. ■まとめましょう.「94条第1項の規定による表意者と相手方がグルになってした嘘の意思表示の無効は,表意者と相手方がグルになってした嘘の意思表示だったという事情を知らずに,この取引に関わってきた人には無効だという主張できない,つまり有効に成立する」となるわけです. これで,やっと,一般的に書かれている「虚偽表示の場合,当事者間では無効,ただし,善意の第三者には対抗できない」という記述にたどり着いたわけです.
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