それで,改めて選択肢1を見てください.
「Aの売渡し申込みの意思は真意ではなく,BもAの意思が真意ではないことを知っていた場合」ですから,先述の通り,
すると,相手方が悪意ですから,この場合は「無効」となります.従って,これを「有効」としている本肢は誤り=×ということがお分かりいただけると思います. 本肢の上記部分が×と判明しましたから,その後の「AとBとの意思は合致しているので」は,○でも×でも,もはやどうでもいいといえばいいのですが,念のため説明しておきます. ■皆さんは,どう思いますか?AとBの意思は合致していると思いますか? そもそも売買契約とは諾成契約ですね.つまり,「売ります」という意思表示である「申込み」と「買います」という意思表示である「承諾」の一致により成立するわけです. ですから,例えば,「この唐揚げ弁当ください」という申込みに対して,承諾が「はい,毎度,その鮭弁当ですね」といった場合,申込みと承諾が不一致ですから,売買契約は成立しません. その上で本肢を見てみましょう. ■まず,Aの真意は何か,です. ■対してBはどうでしょうか.少なくともBは「Aは本心では売りたくない」ということを知っています. では,Bも「売りたくない」であれば,両者の意思は合致しているといえるでしょう.しかし,売りたくない者二人が顔をあわせても,そもそも売買契約云々という話にはなりません.ここで売買契約云々という話になっているのは,Bが「Aは本心では売りたくない」ということを知っていながら,でも買いたいと思っているからといえるでしょう.そういった意味で,AとBの意思は合致していない,ということができるわけです.
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