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行政書士講座「過去問に学ぶ民法」 バックナンバー
第19回 テーマ「相続<相続の効力>(家族法2)」  
平成15年(2003年)度行政書士試験問題30(問題文表示

13.再び選択肢5を見る


選択肢5 遺産分割前にEが自己の相続分を第三者I に譲渡した場合,1か月以内であれば,他の共同相続人は,I にその相続分の価額および譲受けに要した費用を償還して,その相続分を取り戻すことができる.

■905条をもとに本肢を検討する
 今,ご覧頂いた905条をもとに本肢を検討してみましょう.

 905条をみてみると,「@共同相続人の一人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは,他の共同相続人は,その価額及び費用を償還して,その相続分を譲り受けることができる. A前項の権利は,一箇月以内に行使しなければならない」と規定されています.加えて,もう一度選択肢5をご覧ください.「遺産分割前にEが自己の相続分を第三者Iに譲渡した場合,1か月以内であれば,他の共同相続人は,Iにその相続分の価額および譲受けに要した費用を償還して,その相続分を取り戻すことができる」となっています.両者の内容は完全に一致し,本肢は明らかに905条の条文をもとに作成されたことがわかります.
 すなわち,本肢は妥当なもの=○肢ということになります.本問は妥当なもの=○肢を選ぶ問題でした.従って,本肢,選択肢5が正解肢となります.それにしてもかなりベタな問題ですね.

 今回の講義は以上です.今回は家族法の2回目ということで,相続から相続の効力に関する問題を題材としました.本問においては,かなり細かい判例の知識を含む肢もありましたので,ちょっとびっくりされた方もいらっしゃるかもしれません.そういった意味で本問は確かに難問だったといえましょう.ただし,正解肢自体はかなりベタな内容でしたから,905条の正確な知識をお持ちだった方は,細かい判例の知識には惑わされず,意外とスッパリと正解肢を特定できたのではないでしょうか.細かい判例が問われている肢はとりあえず△(判断保留)で逃げて,ここに時間をかけず,とにかく早い段階で選択肢5を読めば,不要な時間をかけることなく正解できたと思います.

 それでは,以上で今回の講義を終わります.

 お疲れ様でした.

 さて,次回はいよいよ最終回です.第20回は9/29の更新です.これまでの学習事項の総チェックといった意味もこめて,テーマは,「総合問題(民法総合)」としました.あと1回登場します.お付き合いください.

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民法条文の読み方 問題文表示
1. テーマ「相続<相続の効力>
(家族法2)」
2. 問題文(H15行政書士問題30)
3. 問題文から,ここまでわかる

4. 選択肢1を見る
  4-A. 民法887条
【子及びその代襲者等の相続権】
5. 再び選択肢1を見る
6. 選択肢2を見る
  6-A. 重要判例 最判昭40.2.2
7. 再び選択肢2を見る
8. 選択肢3を見る
  8-A. 重要判例
最判昭37.11.9,
大判昭18.9.10, 大判昭2.7.4
  8-B. 重要判例 大判昭10.11.29
9. 再び選択肢3を見る
10. 選択肢4を見る
  10-A. 重要判例 大判大5.12.27
11. 再び選択肢4を見る
12. 選択肢5を見る
  12-A. 民法905条
【相続分の取戻権】
13. 再び選択肢5を見る

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