| 第1回 テーマ「意思表示(民法総則1)」 |
平成14年(2002年)度行政書士試験問題27( 問題文表示) |
5.選択肢2を見る
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選択肢2. 詐欺および強迫による意思表示は,心裡留保,虚偽表示および錯誤と同様に,表示に対応する内心的効果意思の欠缺する意思表示である.
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■「意思表示の問題」についての全体像を理解しているか問われている
肢をご覧ください.「詐欺および強迫による意思表示は,心裡留保,虚偽表示および錯誤と同様」とあります.
皆さん,ご承知の通り,「意思表示の問題」は,二つのグループに分けることができました.すなわち,一つは「意思の不存在」グループ,一つは「瑕疵ある意思表示」グループです.心裡留保,虚偽表示,錯誤が「意思の不存在」グループ,詐欺,強迫が「瑕疵ある意思表示」グループに分類できます.
■もう一度,選択肢を見てみると……
さて,以上をふまえて,もう一度本肢を見てみると,次のように言い換えが可能であることに気づきます.すなわち,「『瑕疵ある意思表示』は,『意思の不存在』と同様に,表示に対応する内心的効果意思の欠缺する意思表示である」となるわけです.
要は「表示に対応する内心的効果意思が欠缺している意思表示という点で,『瑕疵ある意思表示』と『意思の不存在』は同じか否か,という点が問われているということですね.すると,次に問題になるのは,「表示に対応する内心的効果意思が欠缺している意思表示」って何だ?ということになります.
しかし,このことを検討する前に,まず,本肢に挙げられている心裡留保,虚偽表示,錯誤,詐欺,強迫に関する民法の規定を見ておく必要があります.心裡留保については,民法93条,虚偽表示については,民法94条,錯誤については,民法95条,詐欺と強迫については,民法96条に規定されています.
さっそく,それぞれの条文について,順番に検討していきましょう.
まず,心裡留保は民法93条に規定されていました.…と,通常ですと,これで話は先に進むのですが,最初ですから,ちょっと補足説明します.
一般に法律の講義の場合,条文については,何条と示すのみで,話は先に進みます.後は皆さんがお手元の六法で該当条文を読みながら,以後の説明を聞くわけです.そういった意味で,法律の講義を聴く場合,六法は必須です.くどいようではあるのですが,法律を勉強する,それはとりもなおさず,「条文を勉強しているのだ」ということを忘れないでください.
もし,未だ六法をお持ちでない方がいらっしゃったら,すぐ本屋さんに行って,種類は問いませんから,六法を購入して,手元に置きながら勉強するようにすることが今後のために極めて重要です.
ただし,本講座は「過去問に学ぶ民法 行政書士編」と銘打っていますので,受講者の方の中には行政書士試験の受験を考えてらっしゃる方も少なからずいらしゃっることでしょう.それらの方々は,一般の六法ではなく,行政書士試験対策用の六法を購入された方がよいと思います.行政書士試験対策用の六法は,当然,一般の六法には掲載されていない法令でも,行政書士試験の試験科目とされている法令はすべて掲載されているからです.
今もお話した通り,条文に関しては,皆さんにも適宜引きつつ受講していただきたいのですが,この講義では,条文も適宜引用するようにします.その方が先ほどもお話した2つ目の目的「条文の読み方」を説明する上で効率的だからです.
で,話は戻ります.民法93条は次のような条文です.
続く
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